かけふ日記

70代ゲイが世界の片隅で吠える

土曜日

 昨夜、最後に見たテレビの番組はNHKの「フェイクバスターズ」です。

でも、私の場合、番組の途中でテレビを切って寝ました。

明日の為に、寝ることが優先なので。

 どんな番組だったかというと、医療に関する出版物に書かれている内容が正しいか否かを問う内容でした。 

昨夜、取り上げていた本は、新型コロナウイルスに関する出版物と、癌に関する出版物でした。

アマゾンに於ける推薦図書としてのベスト10に取り上げられた医療関係の本の真偽のほどのチェックはどうなっているか、出版社(講談社)の場合の校正方法はどうなっているかを取り上げて話は進んで行きました。

 コロナに関する本でも、癌に関する本でも、医療に関する記述が曖昧な本や、間違った本がかなりあるとのことでした。

 癌の本でも、高額なお金を支払いある商品を買い求めて服用をすると癌が治ると書かれたものを信用して、実際の治療を受けない人も多々いとか。

助かりたい一心で藁にもすがる気持ちなのでしょうが、だます人間も人間です。

 スナック時代のお客さんも、前立腺がんで亡くなりましたが、いかがわしい液体を高額で買い求めて飲んでいました。

みんなで反対をしたのですが、無駄でした。

 多分、どんな時代になろうと、いかがわしい医療関係の本はなくならないでしょう。

そうです、オウム真理教や、旧統一教会が名前を換えて生き延びているように、です。

 

 今、私が読んでいる本はアンディ・ウィアー著の「プロジェクト・へイル・メアリー」です。

今日は、読んでいて泣いてしまいました。 悲しくて。

大筋を書いたら長くなるので端折って、肝心なことだけ書きます。

グレースは地球を救うため宇宙に旅立ちます。

仲間2人と、計3人で。 

でも、目が覚めると後の2人は死んでいて、グレース一人での宇宙の旅です。

その道中で地球外生命体と出くわしました。

彼の姿は五角形の胴体に5本の腕がある蜘蛛のような形態。

グレースは彼のことを、バディーと名付けます。

バディーはアンモニアを呼吸し、高温、高圧(29気圧)の中で生存しています。

彼と出会い、何とか意思の疎通が可能になりつつあった時、バディーが言います。

「僕が寝ている姿を見ていて欲しい。そうしたら眠りも深く気持ちよく眠れるだろうから」と。

やりたいことがいっぱいあるグレースは、忙しいからと断ります。

そうこう話をしているうちにバディーが言います。

「仲間宇宙に飛び出したのだけれど、一緒に乗った仲間はみんな死んでしまい自分一人だ」と。

独りぼっちの宇宙の旅、彼はグレースと同じ境遇だったのです。

それを聞いてグレースは、彼が眠るところを見ていてあげることにしました。

そして、グレースは独り言を言います。

「なあ、きみはもうひとりじゃないぞ、バディー。ぼくら二人ともな」と。

地球外生命体がグレースと同じで独りぼっちだと分かって、私は目頭が熱くなりました。

 

 明日は立秋。 今日までは盛夏ですが、明日からは残暑です。

この頃はつくづく思います。 人には優しく接しなくてはいけないと。

自分が、そうして欲しいようにです。

 明日も、心洗われるような癒しの一日が訪れますように。