かけふ日記

70代ゲイが世界の片隅で吠える

日曜日

 ここ2、3日は扇風機なしで寝ています。 もちろんエアコンもつけていません。

夜に限ってですが、ほんの少しずつ涼しくなってきているようです。

 昨日は午後6時頃に少し雨が降りましたが、その後、虫の声が弱弱しく聞こえ始めました。

日中はまだぶっ倒れそうな暑さですが、日が沈むころから秋の気配が感じられるようになってきました。 

 

 昨日の夜は、柚月裕子著の「ミカエルの鼓動」を読み終えました。

ある部分は一心不乱に読み、ある部分に来たら冷めた気持ちで読んでいました。

心引きつけられる面白い小説に限って、小説の粗の部分が目立ち、興ざめをするものです。 

でも、この小説の場合は退屈をする部分もありましたが、それを補ってもなお余りある面白さでした。

 

 次に読みだした小説は、はらだみずき著の「海が見える家 逆風」です。

前に読んだことがあるような小説だなと思いつつ読んでいたら、「海が見える(旧題、波に乗る)」、「海が見える それから」に続くシリーズ3作目のようです。

 若者が故郷に帰り、別荘の管理人などをする " 何でも屋 ” の話です。

小説の中で・・・台風の直撃を受けて、別荘や、畑が大変なことになりました。

これからが正念場、どうなることやらです。

 

 今日は冷蔵庫が空っぽ。

食べる物がなくなってきたので業務スーパーまで買い物に行きました。

午後1時過ぎ。

とぼとぼ歩いて行きましたが、暑いのなんの・・ 今日も野菜は高かったです。

牛乳、玉子、豚肉、食パン、豆腐など9点を買って帰って来ました。

 

 やっと戻って来て団地の1階のエントランスのベンチの上を見たら、高くはなさそうな二つ折りの黒い財布が1つ。

この財布・・・いたずらの財布かしら。

中には紙が入っていて誰かが拾うのを陰から見ているのではなかろうか?と、私。

 通り過ぎようと思ったけれど、もし、本物の忘れ物だったら、失くした人が困るだろ?

私は戻って、そっと財布に触ってみました。

そしたら、数は多くないけれど千円札が数枚、入っている様子。

どうしたら良いのだろう。 

 そこで団地の自治会の人にスマホで電話をしてみることに。

「もしもし、○○号室の△△です。1階のベンチに財布があります。どうしましょう?□□さん(自治会の人)の所に持って行きましょうか?」と、私。

□□さんの、何となく面倒だなといったニュアンスの声だったけれど、財布をそのままして置くわけにもいかず、とりあえず□□さんの部屋に届けることに。

 11階の□□さんの部屋に行ったらドアは閉まっていました。

アベルを2回押したら彼が出て来ました。

「こんな格好で御免」と、アンダーシャツとパンツ姿で。

 財布を渡して帰ろうとしたら、「待って、中を調べるから証人になって」と、彼。

財布の中には、上から5千円札が1枚、その下に千円札が7枚、そして、健康保険証が1枚。

保険証を見て彼が言いました。「◇◇さん家の19才の息子の保険証だ」と。

私は、「僕が拾ったとは言わないで下さいね。お礼も要らなし」と言い、彼の部屋を後にしました。

 私もそうですが、物を失くしたら凄く後悔しますよね。 特に財布は。

今回の財布が無事に若い持ち主に返り、持ち主が安堵して喜ぶ姿が目に浮かぶようでした。

 

 今日も静かに日が暮れて、夜のとばりがおりました。

私の部屋の両隣は今日も静かです。 お婆さんの姿も見かけませんでした。

私はまるで野中の1軒家に住んでいるようです。

 

 明日も充実した楽しい一日が訪れますように。